東京圏の介護施設は2025年で11.4万人分が不足。特定施設化が解消のカギ
株式会社タムラプランニング&オペレーティングでは、2015年6月4日に日本創成会議(以下、同会議)が発表した「東京圏高齢化危機回避戦略」の公表結果に対し、当社が保有する最新の介護施設データを基に独自の検証レポートを作成致しました。
本レポートでは2040年までの施設・居住系サービス等の供給及び利用ニーズについて、東京圏及び政令市・中核市の将来推計も行っています。
その結果、東京圏では需要数が供給数を上回り、2015年時点で13.6万人分、2025年には11.4万人分のサービスが不足する見込みです。
但し、東京圏の既存施設(住宅型やサ付住)を特定施設化とすることで、約8割の不足を解消できると考えられます。
一方で、政令市・中核市の約7割が介護施設の供給不足に陥ることが分かり、必ずしも地方都市が東京圏の受け皿になるとは考えにくい結果となりました。
検証レポートのポイントは下記のとおりです。
①同会議の推計方法では、介護施設の過不足量を図る指標とはならない。
同会議では、2015年時点の平均ベッド数(81床)を基準値に据えて推計を行っているが、そもそも81床は同年の平均値に過ぎず、具体的に過不足の検証を経た結果ではない。
②当社推計では2025年には東京圏で11.4万人分の施設が不足。そのうち8万人が東京都。
当社推計では、2025年には東京圏で11.4万人分の施設・居住系サービス等が不足すると推測。そのうち、東京都が約8万人分と大半を占める。
③施設不足を補う手法として、既存の住宅型やサ付住の特定施設化がカギ。
上記、東京圏の不足量(11.4万人)は、既存の住宅型やサ付住を全て特定施設化した場合には、約8割の不足が解消できる。現在、特定施設の指定を受けたサ付住の割合は低いが、本割合を引き上げる事で、東京圏内の既存資源を活かして受け皿を確保することが可能である。
④政令市・中核市(全65自治体)のうち、約7割が2030年に施設不足に。
当社推計では、政令指定都市及び中核市の全65自治体のうち、74%が2030年に施設不足に陥るという結果となった。同会議で介護レベルが高評価だった「横須賀」「青森」「高松」「富山」等は、当社の試算では供給不足となる見込みである。
平成27年10月14日
株式会社タムラプランニング&オペレーティング
代表取締役 田村 明孝
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株式会社タムラプランニング&オペレーティング
TEL:03-3292-1107 担当:渡辺(信孝)
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本プレスリリースに関する追加情報
来年1~3月に「データ活用編」「住まい編」「食事編」の3回シリーズでセミナーを行います。 3/3の「住まい編」で弊社代表が「日本創成会議『東京圏高齢化危機回避戦略』を検証する」をテーマに講演を行います。 https://t.co/KC8kDPFXQb
— タムラプランニング (@tamuraplan01) 2015, 12月 17
12/17発売の週刊文春に日本創成会議「東京圏高齢化危機回避戦略」の検証レポートにかかる弊社代表のインタビューが掲載されました https://t.co/newklg6Krc
— タムラプランニング (@tamuraplan01) 2015, 12月 17
創成会議の見解を検証。 新しい見解を述べています。 https://t.co/KVP3qsSZMK pic.twitter.com/W6EB3GrqUT
— タムラプランニング (@tamuraplan01) 2015, 10月 21